アルファロメオ156スポーツワゴン【サウンドステーション・アンティフォン】

11:56

コンテスト課題曲を意識せず普通のオーディオを目指した

アウディS4アヴァントの導入によってお役御免となった、2010年までのパイオニア・カーサウンドコンテスト出場車が、このアルファロメオ156スポーツワゴン。このクルマで出場した最終年の2010年には、見事2位に入賞している。

システムは、カロッツェリアXのソースユニット&デジタルプロセッサーに、カロッツェリアのRSスピーカーを組み合わせた構成。パワーアンプはあえて最上級のものではなく、10万円台のPRS-A900を使用している。
シンプルでダメージを最小限に抑えるインストール
目指したのは普通のオーディオだそうで、インテリアもいたって普通。ダッシュボード上のトゥイーターは大型なので少しばかり目立つが、それでもできるだけ目立たないようなインストールだ。
ラゲッジルームにはパワーアンプ、サブウーファー、安定化電源を装着
音も普通を目指し、あえてコンテストの課題曲に合わせたチューニングなどしていないそう。装着した機器の能力を最大限に引き出し、あるがままの音を再現する。それこそ、オーディオの本来の姿であるべきだし、その姿勢でコンテスト上位入賞を果たしたのは、素直にスゴイと思う。ダイヤトーンのスピーカーを搭載したアウディとは違う、いたってクールな音は、いかにもフルにカロッツェリアで構成したシステムらしいサウンドだ。
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アウディS4アヴァント【サウンドステーション・アンティフォン】

11:05

繊細かつダイナミックな、このクルマでしか聴けない音がある!


パイオニア・カーサウンド・コンテストのディーラー・デモカー部門で、2011年5位入賞、2012年は2位入賞に輝いたクルマが、このアウディS4だ。

ソースユニットは、コンテスト参加車には必須のカロッツェリアXシリーズで、パワーアンプもカロッツェリアXのRS-A99X。スピーカーはフロントのダイヤトーンのDS-SA1を中心に、隠し味としてスーパートゥイーターのELAC Car-JETを加え、サブウーファーはキッカーのソロバリックという組み合わせである。
インストールはシンプル。写真は2011年仕様
現在はウーファーをアウター化
スピーカーのインストールは、2011年と2012年では異なっていて、2011年はオリジナルのドアの内張りをそのまま残し、DS-SA1のウーファーをインナーバッフルで装着。純正のスピーカーグリルによって遮られる音が少なくないため、コンテストの審査では不利なのだが、それでも5位入賞である。そして、2012年はウーファーをアウターバッフルで装着して、スピーカーの前をオープン化。見事、2位に順位を上げている。

ダイヤトーンDS-SA1のトゥイーター。Aピラーにインストール
2012年システムの音を聴いてみると、繊細かつ高解像度にしてダイナミック。ハイレスポンスながら温もりを感じる。2つの相反する要素を、見事に再現している。ダイヤトーンが主張するコンセプトを、クルマの中で創りだす腕に脱帽だ。高解像度でハイレスポンスな、スペック的に優れた音はたまに聞くのだが、ミュージシャンの温度感を感じさせるオーディオシステムは、なかなかお目にかかれない。このアウディS4は、そんな数少ないクルマの1台といえよう。
ラゲッジルームにはパワーアンプ、サブウーファー、安定化電源を装着

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トヨタ・ブレビス【ゼロビット】

18:51
ゼロビットで今「デモカーの音を聴かせて欲しい」と言うと、出てくるのがこのトヨタ・ブレビス。派手にドレスアップしているわけでもないし、外観は普通のクルマ。でも、いったん車内に入ると、心地よい音楽が流れ、快適にくつろげるクルマだ。
フロントスピーカーはカロッツェリアRS1の3ウェイ構成

トランク内にアンプ等が
システムは、カロッツェリアの最上級シリーズ「カロッツェリアX」。昨年のパイオニア・カーサウンドコンテストに出場したクルマでもある。このコンテストに出場するクルマは、高解像度を追求するため、エキセントリックな音になりがちで、ともすると長時間、音楽を聴いているのはしんどくなりそうな音のクルマも多いが、このブレビスはそんなことはない。十分な解像度を確保しながらも、リラックスできる音。コンテストで勝つことよりも、実際のドライブ中に音楽を聴いたとき「いい音」と感じるような音を目指しているように思う。

純正ナビを活かした取り付け
デッキを、これ見よがしにインストールしていないのも、クルマを考えると好感が持てる。カーナビは純正のまま。その下のスペースにカロッツェリアXのRS-D7XIIIを組み込んでいるのだが、表のふたを閉じると、デッキが隠れるのでセンターコンソールは純正となんらかわらない。こんなクルマにマッチした取り付けといえよう。フロントスピーカーは3ウェイ構成で、Aピラーのトゥイーターとダッシュボード両端のミッドレンジ、ドアのウーファーとも剥き出しで取り付けているのだが、オリジナルの色や素材を活かしながら組み込んでいるので嫌みがない。ゼロビットの凄い実力を知ることができるクルマだ。

【トヨタ・ブレビスの搭載システム】
ソースユニット●カロッツェリアX RS-D7XⅢ
デジタルプロセッサー●カロッツェリアX PS-P99X
USB/iPodトランスポート●カロッツェリア CD-7X
フロントスピーカー●カロッツェリアX TS=T1RSII+TS-S1RSII+TS-M1RSII
サブウーファー●カロッツェリアX TS-W1RSII
パワーアンプ●カロッツェリアX RS-A99X(2台)
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システム総額:1,380,000円
取付工賃:350,000円
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計:    1,730,000円(ケーブル等、使用部材により金額は変わります)
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ニッサン・シルフィ【グランドノート】

17:31
グランドノートのデモカーは、代車と兼用のニッサン・シルフィ。クルマに乗り込んだだけだと、デッキがカロッツェリアDEH-P01に変わってはいるものの、何の変哲もない普通のクルマ。でも、ひとたびCDやiPodの音楽を聴いてみると、純正とは比べものにならない、生き生きとした音が、そこにはある。グランドノートでは、カーナビの取り付けだけの仕事も数多くこなしているが、カーナビ装着を依頼し代車に乗っていった人の多くが、その音に感動し、次回はスピーカー交換にやってくるとのことだ。

そのシルフィだが、純正のドア内張りを一切加工していないので、見た目では伝わらないと思う。そのためフロントドアの内部処理を。目を引くのがやはり、インナーバッフルで、これはプレミアム・インナーバッフルという仕様。固定強度をしっかりとる、バッフル面をできるだけ大きくとる、スピーカーから出た音がスムースに流れるようにフレームの厚み分を削るなど、音を良くするためには当たり前のことだが、手間をかけて基本に忠実にバッフル制作を行っている。また、もっとも注意しているのは、組み付けの作業。ドアの内張りを止めるクリップが甘くなっているようなら、交換は当たり前。左右で組み付けのテンションや位置ずれがないよう、細心の注意を払って組み付けるから、音質への影響は最小限に抑えられるし、走行中の振動による不快な共振なども抑えられるわけだ。

ドアチューニングはスタンダード・タイプ。制振材を全面的に貼りこむわけではなく、共振を考えながら部分部分を効果的に制振していく。グランドノートが「デッドニング」と言わず「ドアチューニング」という言葉を使うのも、単に振動を止めるだけではない作業を行っているからだ。またドアのサービスホールをふさいでいないのにも注目。これは、ドア内のメンテナンス性を考えてのもの。ドアのガラスの修理など、他の工場に持って行った時にも、普段通りの作業ができるようにとの配慮だ。

グランドノートでは、リアシート用に大画面モニターを搭載する大がかりな取り付けも行うが、多くのクルマは、音楽好きが、好きな音楽をいい音で聴くためのクルマ。あくまでも、音楽がメインで、オーディオは、音楽を再生するための装置にすぎないという位置づけだ。それには、見た目の派手さは不要という考えのもと、長く聴いても飽きがこない、シンプルなシステムを提供してくれる。

【ニッサン・シルフィの搭載システム】
ソースユニット●カロッツェリア DEH-P01
フロントスピーカー●ボストン PRO60 SE jp
パワーアンプ●ロックフォード T400-2
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システム総額:298,200円
取付工賃: 約300,000円
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計:    約600,000円
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アルファ156【コルトレーン】

18:22

運動性を損なわないようシンプルに、いい音を追求


堀田さんが普段の足にもしているコルトレーンのデモカーは、99年式のアルファロメオ156V6 24。総アルミ製の2.5リッターV6エンジンは、4,500RPM以上の強烈な回転フィールとサウンドが魅力だ。その運動性能を犠牲にせず、なおかつ最上級の音で音楽を楽しみながらツーリングできるよう、シンプル&ハイクオリティに仕上げたクルマだ。

ソースユニットはカロッツェリアX RS-D7X III
スピーカーは左右のフロントのみ。重量増を避けるために、プレミアム・カーオーディオシステムでは必須ともいえるサブウーファーは搭載していない。それでも数年前、国内のカーオーディオ・コンテストでは最高峰の「パイオニア・カーサウンド・コンテスト」にこのクルマで出場し、上位入賞を果たした実力を持つ。音の良さは折り紙付きだ。

スピーカーはフロント3ウェイのみ
このクルマ自体も、当時よりシステムアップ。スピーカーが、左右のフロントだけなのにかわりはないが、以前はハーツのMilleシリーズの2ウェイシステムのみだったところに、カロッツェリアのリボン・トゥイーター・TS-ST910を加えて3ウェイ化。これによって、高域のワイドレンジ化を図っただけではなく、低域の解像度も向上。振動板の有効面積を拡大する独自のVコーンという形状のハーツMilleシリーズのウーファー、ML1600.2はペーパーコーンで、優れたレスポンスと低域の再生レンジを確保している上に、TS-ST910を加えたことで、ベースなどの低音楽器の輪郭がくっきり。クルマの走りに呼応する、躍動感のある生き生きとした音が持ち味だ。

よく「サブウーファーを隠してあるんじゃないの?」と言われるそうだが、そう疑われるのももっともの、重心が低い、迫力あるサウンド。しかし、正真正銘のフロントスピーカーのみのシステムである。クルマの運動性を損ないたくないから、カーオーディオのシステムアップを断念している人なら、ぜひ、見て、聴いて欲しいクルマだ。

運動性を損なわないよう思いアンプはできるだけクルマの中心近くへ

【アルファロメオ156の搭載システム】
ソースユニット●カロッツェリアX RS-D7XⅢ
フロントスピーカー●ハーツ ML1600.2+ML280.2+カロッツェリア TS-ST910
パワーアンプ●カロッツェリアX RS-A9X
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システム総額:861,000円
取付工賃:   約800,000円(工賃にはケーブル・部材等すべてを含みます)
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計:   約1,600,000円
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VW シロッコ【サウンドステーション・クァンタム】

15:45
VWシロッコが発売されてすぐに、オーディオからエクステリアのドレスアップまで、一体で仕上げたのがこのクルマ。評判のクルマをいち早く手に入れ、すぐにオーディオのインストールに着手するのは、お店の話題作りの一面もあるが、どんなクルマにも対応できるようにするための研究という意味合いが強い。という意味では、デモカー=実験車でもある。その下地があるから、シロッコ・オーナーがオーディオのインストールを依頼してきたとしても、自信をもって対応できるわけ。頼もしいショップである。


以前はダイヤトーンのスピーカーが搭載されていた、このシロッコだが、現在は、カロッツェリアのスピーカーに換装。フロントスピーカーは、PRSシリーズというミドル・グレードの17センチ・セパレート2ウェイシステム、TS-Z172PRS(84,000円)に、6.6センチ・ミッドレンジのTS-S062PRS(47,250円)を加えて3ウェイ化したもので、TS-Z172PRSのウーファー部はドアにインストール。そしてTS-Z172PRSのトゥイーター部とTS-S062PRSは、Aピラーの付け根付近に、横並びに配置している。

このスピーカーはオープン&スムース・コンセプトに基づいて設計されたもの。オープン&スムース・コンセプトとは、中域以上をダッシュボードより高い位置で再生することで、フロントガラス周辺に展開する理想的な音場空間を実現しようというもの。そのため、セパレート2ウェイ・システムでは、トゥイーターで、より低い周波数をカバーしているわけだが、ミッドレンジを追加することで、トゥイーターが無理に低い帯域を再生しなくてもよくなるため、それぞれのスピーカーのおいしい部分だけを使って音楽を再生できる。もちろん、そのためにはインストール&調整の腕が必要だが、そこはクァンタム土屋氏によるチューニング。「これがPRSシリーズの音?」とびっくりするほど、解像度が高く、高レスポンスな気持ちのいい音を出していた。



デッキはカロッツェリアDEH-P01(105,000円)を使用。一般的にデモカーというと、各社のフラッグシップ機を使った最上級のシステムを組み込むことが多いが、クァンタムではほかにカロッツェリアXのデモカー、BMWを持っているため、こちらのシロッコはあえて最上級の製品を使用していない。それでも、このサウンドクオリティ。トータルで約80万円強で、このようないい音で音楽が楽しめるなら、カーオーディオとしてはけっして高くはないと思う。

【VWシロッコの搭載システム】
ソースユニット●カロッツェリア DEH-P01
フロントスピーカー●カロッツェリア TS-Z172PRS+TS-Z08PRS
サブウーファー●カロッツェリア TS-W1RSII
パワーアンプ●カロッツェリア PRS-D8200
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システム総額:414,750円
取付工賃:   約400,000円
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計:    約800,000円
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